２００３年の12月より、毎週土・日曜および祝祭日（１０：0０頃〜１7：0０頃。冬季は１6：００頃まで）に、井の頭公園（吉祥寺駅より徒歩５分）内において、路上グッズ販売をしています。

昔、オーストラリア・メルボルンのウィリアムズタウンという公園でも作品販売や似顔絵描きを２年近くやっていたので、吉祥寺に住むようになってからも、井の頭公園を歩くたびにいつかここでやりたいな、と思っていて、ついに実現させました。

吉祥寺駅南口を出て丸井の脇を通って井の頭公園にくると、大きなステージが左手にあります。そのステージではよく「顔面紙芝居」というのをやっています。（ちゃんと見たことがありません。すみません。でも子供たちに人気の有名な劇団のようです）
そのステージと池にそった歩道を歩くとその道沿いに多くのアーティストの露店や野外ライブをしているミュージシャンの方たちがいます。だいたい僕はいつもその通りの真ん中くらいで出店しています。

他の出店者やアーティストたちの紹介とかもしたいと思ったんですが、いつも自分自身が出店してると他を見る余裕がないので、あまり詳しくはわかりません。でも、みんな個性的で、「無能の人」に出てくるような多摩川で拾ってきた石を売る人までいるんじゃないかな、とか想像しちゃいます。似顔絵描き、ペットグッズ、ポストカード、漫画の朗読をする人、（「バガボンド」とかを叫びながら読んでる方がいます。最高！）etc....いろんな方がいます。

始めたばかりの頃は勝手がわからず、真冬だったのでとにかく寒いし、人は少ないし、プレゼンテーションもしょぼくて商品も少なかったので売り上げは少ないし、かなりへこんで続けていく自信がなくなりかけたのですが、継続していくうちに、口コミで広がって徐々にお客さんの反応もよくなって楽しくなってきました。自分の仕事の営業の場になれば、と思っています。

主に扱っているグッズは、オリジナルキャラクターの「モーリー」の本、ストラップ、ステッカーなどと、ちょんまげ課長（ＣＫ）のポストカードです。

純粋な芸術家であれば、表現せずにはいられない、という感じで他者が自分の作品をどう思おうとも、あまり興味がないかもしれませんが、僕と同じような仕事をしている人なら分かると思いますが、僕は、他者が自分の作品をどう感じてくれるか、というのがとても気になります。それは、融合するという意味ではなくて、意図の確認というか、創作意義とでもいいましょうか。なので、こういう路上で出会う人々の反応というのは、とても大切で、刺激になります。

路上販売をするようになってから、このホームページもたくさんの人に見ていただけるようになり、激励メールをいただいたりすることも多くなって、本当に感激しています。
毎週のようにモーリーグッズを買いにきてくれる「モーラー」の女の子や、ちょんまげ課長にはまってしまった人、差し入れをくれる方や、身の上話をしていくおばちゃんや、仕事の話をしていくサラリーマンなど、路上販売をするたびに新しい発見や出会いがあってとても楽しくやっています。

井の頭公園は、春は桜(桜の開花の時期は出店できませんが）、秋は紅葉が美しく、三鷹市民や武蔵野市民の憩いの場です。近くには、三鷹ジブリの森美術館などもあり、たくさんの観光客が訪れています。ぜひぜひ遊びに来たときは、気軽に声をかけてください。

歳を重ねて、いい仕事がたくさんできるようになって、いつの日か久しぶりに井の頭公園を訪れたときに「すべてはここから始まったんだよなあ」と遠い目で懐かしむことができるように、これからもがんばっていきたいと思います。